日本三大提灯祭


日本三大提灯祭

日本では、提灯を古くから祭礼や儀式などに使用してきました。さらに江戸時代には庶民にも広く普及し、全国的に、闇夜を照らす華やかな提灯を使った祭も登場してきました。その中で、福島の「二本松提灯祭」、秋田の「竿燈祭」、愛知の「尾張津島天王祭」を、「日本三大提灯祭」としてご紹介します。

二本松提灯祭(にほんまつちょうちんまつり)

鈴なりの提灯をさげた太鼓台
鈴なりの提灯をさげた太鼓台

毎年10月に福島の二本松神社で行われる「二本松提灯祭」の見どころは、提灯が灯る夜の「宵祭」です。二本松神社のかがり火を移した紅提灯を鈴なりにつるした太鼓台7基が繰り出します。提灯の数は約3000。夜空を赤く染めるほどの迫力です。

祭の始まりは、江戸時代の寛永年間(17世紀)に藩侯が二本松神社を創建し、領民に自由に参拝できるようにしたことから始まったと伝えられています。現在では福島県重要指定文化財です。

【二本松提灯祭(二本松神社例大祭)データ】
会期と会場
10/4~10/6
二本松神社、二本松市市街地
主な行事
10/4〈宵祭〉提灯をつけた太鼓台の曳き廻し
10/5〈本祭〉神輿渡御
10/6〈後祭〉太鼓台の曳き廻し
問い合わせ先
二本松神社 福島県二本松市本町1-61
二本松提灯祭(二本松観光協会)


秋田竿燈祭(あきたかんとうまつり)

担ぎ手の妙技にも注目の「秋田竿燈祭」
担ぎ手の妙技にも注目の「秋田竿燈祭」

「秋田竿燈祭」は、東北を代表する夏祭りで、国指定重要無形民俗文化財です。たくさんの提灯を吊した竿燈(かんとう)を稲穂に見立てて練り歩く姿を見ようと多くの観光客が集まります。大きな竿燈をバランスよく掲げ、額や肩、腰などへ流す妙技も伝統の技として注目です。 なお、祭の詳細は「東北三大祭」をご覧ください。

【秋田竿燈祭データ】
8/3~8/6
竿燈大通り(秋田駅西口)

尾張津島天王祭(おわりつしまてんのうまつり)

「尾張津島天王祭」の宵祭は、川辺で繰り広げられる行事の美しさで有名です。津島五車による巻藁(まきわら)船が津島笛を奏でながら進むとき、船を灯す提灯の華麗さと、その光が水面に揺らぐ光景が、人々を魅了してきました。国指定重要無形民俗文化財です。
なお、祭の詳細は「日本三大川祭」をご覧ください。

【尾張津島天王祭データ】
7月第4土・日曜日
津島神社(愛知県津島市神明町)