日本三大だるま市


日本三大だるま市

縁起ものである「だるま」は、日本では宗派を問わず広く親しまれています。その「だるま」を販売する市が、関東エリアを中心にあちらこちらで開催されます。中でも有名な、富士の「だるま市」、東京調布の「深大寺だるま市」、群馬の「高崎だるま市」を、「日本三大だるま市」としてご紹介します。

毘沙門天大祭だるま市(びしゃもんてんだるまいち)

伝統の鈴川だるまで有名な「毘沙門天大祭」
伝統の鈴川だるまで有名な「毘沙門天大祭」

富士市の「毘沙門天祭だるま市」は毎年旧暦1月7日~9日に開催されます。昔よりこの3日間は「毘沙門天王」が娑婆に下られて親しく人々の願い事を聞いて下さる、というのが大祭の起源です。この大祭期間中に、毘沙門天王のご神体を拝み、願掛けをすると、大きな功徳があるといわれます。縁起物の「福だるま」「福くまで」の市が立って以来、境内にはだるま市が立つようになりました。
また、大祭に出店する露店は1キロを超え、その賑わいは「東海一の高市(たかまち)」と表されています。全国から数十万人の観光客が押し寄せ、例年大いに賑わっています。

「起上小法師」の七転八起の縁起の良さと「毘沙門天」の災い転じて福となす開運を呼ぶだるま。 静岡県の鈴川地区でだるま作りは、江戸時代に製紙業が始まった頃と考えられています。この「紙の町」が、半端な紙を使って作られたのが「鈴川だるま」です。このだるまは目鼻立ちがやさしく、鈴川地区独特の表情を持っているのも人気の理由の一つです。


【毘沙門天大祭だるま市データ】
会期と会場
2月中旬
毘沙門天妙法寺
問い合わせ先
毘沙門天妙法寺 静岡県富士市今井2-7-1
毘沙門天大祭だるま市(駿河湾観光連盟)


深大寺だるま市(じんだいじだるまいち)

江戸時代中期より愛され続ける「だるま市」
江戸時代中期より愛され続ける「だるま市」

深大寺のだるま市は、江戸時代から続く風物詩として、庶民に人気の縁日です。すでに300年以上は続いていると考えられています。毎年3月に行われる深大寺の最大の行事「厄除元三大師大祭」に合わせ、縁起もののだるまの市も立つようになりました。おそらく、最も有名な「だるま市」でしょう。

【深大寺だるま市データ】
会期と会場
3/3~3/4
深大寺
問い合わせ先
深大寺 東京都調布市深大寺元町5-15-1
深大寺だるま市(調布市観光協会)

高崎だるま市(たかさきだるまいち)

七草を食べた後の夜が本番のだるま市
七草を食べた後の夜が本番のだるま市

高崎の少林山達磨寺は、福だるま発祥の寺として知られています。高崎だるまは、200年ぐらい前の江戸時代に作り始めたと言われており、現在ではだるま生産量日本一です。その数は90万個と発表されています。

だるま市は、寺の縁日である「七草大祭」に合わせて開催されます。全国から数十万人の参詣者が集まり、例年大盛況でしたが、2017年から少林寺と達磨製造共同組合が分裂し、少林寺七草大祭だるま市と高崎だるま市は別々に開催されることになったため、少林寺七草大祭だるま市の人出はだいぶ落ち着いています。

少林山七草大祭だるま市は約320年前より星祭大祈祷にまつわる伝統行事です。1月6日から7日の夕方まで夜通し行われます。6日の前夜祭から縁日が開かれます。また、少林山星祭り能が開催され、伝統的な能や狂言を観ることができます。観覧チケットは少林山達磨寺達磨堂札場などで販売します。7日の2時00分は霊符尊(れいふそん)が降臨する吉日として、1時00分から本堂で七草大祭大祈祷が行われます。

※高崎観光協会が開催する「高崎だるま市」は1/1~1/2の開催です。


【高崎だるま市(七草大祭だるま市)データ】
会期と会場
1/6~1/7
少林山達磨寺
問い合わせ先
少林山達磨寺 東京都調布市深大寺元町5-15-1
群馬県達磨製造共同組合